今回は全国の高校入試社会についてまとめる。
2016年度入試は、全体的に大きな変化はなかったが、「知識・技能」を問う従来の出題に加えて、「思考力・判断力・表現力」を問う問題が増加傾向。
これも2020年の大学入試改革が絡んでいるからであろう。
特に頻出の「表やグラフなどの資料問題」や「理由・目的を問う記述問題」は、一見難しそうな問題ではあるが、問われていることは意外とシンプル。
地理・歴史・公民とも「なぜ?」という視点で学習していくことで、理解・興味も深まり、記憶に定着しやすくなってくる。
①日本・世界の諸地域では基礎的な知識が必要不可欠!
⇒日本・世界の基礎知識を押さえておけば全国入試も解ける。「冬には降水量が日本海側で多く、太平洋側で少ないのはなぜか?」「世界の諸地域での宗教的特色」など基礎知識からのその理由も含めて押さえてくることが重要になる。
②地理の記述問題では「気候や地形の特徴」がキメテになる!
⇒その地域の気候をただ丸暗記するのではなく、その気候からどのような生活をしているのかなど(北陸の副業や雪国の住居の工夫など)押さえておく。
③歴史の記述は「論理的思考力」が問われている!
⇒全国的に歴史記述は基本的知識からの記述問題も出題されているが、知識だけでなく、資料をから推測して記述する「論理的思考力」が求められてきている。ただし、ポイントはシンプルだからこそ、トレーニングを積めばできるので、日ごろから資料集などにも目を通す学習を進めていってもらいたい。
④公民は「選挙」に関する問題が頻出!サミット&EUの国々,国の経済政策なども注意!
⇒公民では「現代社会をとらえる見方や考え方」という項目が加わったことの影響により、思考力・表現力を見るための記述問題が出題されている。来年度も「政治・経済・社会生活」などの理解度を問う問題が多く出題されることが予想される。