2019年度 高校入試~東京~

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2019年の都立高校入試は今までと比較して非常に変わったことも多い。

その点を踏まえながら、来年度の入試についてポイントを整理したい。

都立志向の減少傾向は続くのか?

2018年度の都立高校一般入試では、昨年度から2,790名減の42,719受検した。一般では、1.41倍⇒1.41倍⇒1.42倍⇒1.42倍⇒1.38倍とほぼ一定で推移していた実質倍率が大きく緩和した。

人気校では高倍率を維持する一方、定員割れ校も増えたため前年の1,138名を上回る1,647名を2次募集したが、1,000名しか受検せず、うち945名が合格した。欠員補充のため、31校で433名を3次募集したが応募者はわずか26名だった。

《都立志望が減り、私立志望が増えた主な理由は以下の3点》

①学費無償化政策で公私間学費格差が縮まった。経済的な理由で公立しか考えられなかったご家庭が私立も視野に入れ始めた。

②地方創生政策により都内23区内の私立大学定員の厳格化で私大入試が難化、付属の私立高校への期待感が高まった。

③2020年以降の大学入試改革への対応力が公立より私立高校にありそうだと考える受験生・保護者が増えた。

今後も私立志向増は続くか

23区内私立大学の定員厳格化は年々強まり合格数の削減は続いている。今年、私立大学志願者は前年より約7%増えたため大激戦となった。大学の合格数削減が予想されたため、受験生ひとりあたりの併願校数も増加した影響はあるものの「前年まであら合格していたレベルの受験生が不合格になってしまう」状況となった。今後も定員厳格化政策は継続するため、私立入試の難化は続く。公私を問わず多くの高校が大学合格実績を下げる中、進学実績を伸ばしている私立高校や大学附属校の人気は今後も高まりそうだ。

学力検査、平均点は2年連続ダウンから急上昇

マークシート方式を導入した3年目の今年は5科目平均点323.4点と25点以上も上昇し、全教科が60点台になった。教科別に見ると2年連続で下げた国語が65.9点。今年は全教科で60点台に上昇したので教科による平均点の差は縮まった。また57.8点から68.0点に上昇した英語、56.3点から66.5点に上昇した数学の伸び方が著しい。理科は55.9点から61.5点に上昇した。マークシート方式の導入で選択問題が増えれば、正答率・平均点も上がりそうなものだが、前年までは下がり続け、50点台後半で落ち着いてきているように見えた。しかし、今年の上昇幅の大きさを見ると、まだ安定していない印象が強い。今年の上昇の反動で次年度以降は問題の一部が難化する可能性もある。「選択問題だから簡単」と思い込まないように注意することが大切だ。

実倍率は緩和しても1万名以上が不合格

都立高校志望者は減ったものの、全ての都立高校の人気が下がっているわけではない。一般入試の不合格者は前年より1,766名減ったが11,713名と1万名を超えている。定員割れが増えた一方、高い実倍率校に変わりはなく人気の二極化が年々強まっている。全体の平均実倍率が緩和しても、多くの都立高校の実倍率はあまり変わらない可能性が高い。特に難関校・人気校を志望する場合は油断せずにのぞむべきだ。

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