2017年の全国高校入試数学を分析。
《今年の入試の特徴》
文書題は文章量が大幅に増加し、読解力も問うようになった。
《難易度》
前半の「計算・一行問題」と、後半の「関数・図形」の難度差がさらに開き、難度の二極分化は顕著になった。
《その他注目したい点》
他教科で加速している「問題文の長文化」は、2018年度以降も進む可能性大だ。
図形や関数では中学入試での頻出の問題の出題が増えつつある。
①中学入試では頻出のテーマが公立高校入試でも定番に!?
数年前から、公立高校入試でも中が入試で頻出の「旅人算」「植木算」「規則性」などの問題の出題が目立ってきている。
文章問題は年々長文化し、難度も上がっているので文章題対策として中学入試の問題も取り入れてみるのも良さそうだ。
②知識を使いこなし、条件をどのように使うかが勝負になってくる。
例年、おうぎ形が絡む問題の正答率は低く、「円錐の展開図」に関する問題は、低正答率一行問題の代表格と言っても過言ではない。
来年以降、2020年度からの大学入試改革や学習指導要領改訂の影響で、「知識を使いこなす問題」が増えていく可能性が高い。
③設問の文章量も増加!読解力は数学でも不可欠に!
長文での文章題の出題が目立っている。
問題文が3行長くなるごとに、正答率が30%ずつ下がっていくイメージになる。
正答率が10%を下回る問題も少なくない。
2020年度からの大学入試に向けて、教科を問わず問題文の長文化が加速すると考えられるため、読解力の養成は必要不可欠になる。
④初見の問題も出題!
来年度以降も初見の問題の出題は全国的に増えると考えられる。
パターン学習だけで終わらせるのではなく、状況に応じていろいろな問題に数多く触れていくことが重要になってくる。