一昔前とは違い、 近年では「思考力」「表現力」などという力が求められるようになってきている。
たしかに「思考力・表現力を身につけさせます!」という言葉は非常に魅力的な言葉で、現代においては多くの学習塾でも頻繁にビジネス用語として使われている。
しかしそういった「表現力・思考力」はすぐに身につく事ではなく、いくつかの段階を経られないと難しいと感じる。
具体的に言うと、まず前提として【知識や経験】を身につけていく事が大切だ。
当然、ゼロの状態で何も表現することはできないし、経験してなければ自分の言葉で具体的に伝えることができない。
だからまず、「思考力・表現力」の前に【多くの経験や知識】などを身につけることが大切だ。
それは机上だけの知識ではなく、普段と違うような経験や新しい事にどんどん挑戦して、成功や失敗を経験してほしい。
そういった経験を通して今後深く考えたり、表現できるようになる。
そしてもう一つ重要な事はそういった知識や経験から考えさせたり、表現させるには【周りの環境】も重要になってくる。
子どもが考えて、自分なりに表現しようとしているにも関わらず、周りから「これは○○だ!」「こうするべきだ!」「そうじゃないんだ!」と遮ってしまうことにより、子供は考えることと表現することを止めていく。
考えたり、表現することに恐怖心が生まれてくるから。
そういう意味では、周りの方の力も大切になってくる。
例えば、たまには意見の違いで口論になってもいい。それはどっちが良い悪いはないし、むしろそういう環境から学ぶ事もお互いに多いのだ。
ただそういう考えたり表現する機会を子供たちからけして奪わないように周りのフォローワ―の方は【主体的】に話すのではなく、自分を【客観的】に置いて話すように努めてもらいたい。